お菓子メーカーならではの難しさ
私は有名メーカーの人気商品を製造する工場にて、現場責任者として生産状況や売上の管理、設備保全などを任されています。前職は自動車関連メーカーだったため、活かせていることもありつつ、大きく異なる部分も。まず一つは口に入れるものを作っているので、衛生管理に神経を使います。また、前職では30〜40のブースで作業者1人ひとりが製造をしていたので、万が一不良品が出てもそのブース以外に影響はありませんでした。が、今の仕事では、生地作りから梱包まで一続きになっているので、上流でミスがあるとすべてがロスになってしまう怖さがあります。生産予定量をクリアすることは非常に大切ですし、フードロスは世界的にも大きな課題。このように苦労はありますが、部品ではなく製品の最終形、それも昔から人気のお菓子に携わり、自分の家族も私の仕事を自慢に思ってくれているのは嬉しいです。
改善アイデアをすぐに試せる環境
現場目線のアイデアをすぐに試すことができるのが、当社の良いところだと思います。例えば最近では、自分で考えた治具を取り付けて資材のロスを減らすのと同時に、タクトタイムも改善できました。製造しているパイ菓子はちょっとした衝撃で割れてしまい、不良品が包装されると包装フィルムごとロスになっていたんです。さらに割れた規格外のパイが詰まり、設備を止めなくてはならないことも。それらの問題を、ラインを流れていく途中で良品と規格外に分けるステンレスの板を取り付ける仕組みで解決。ものづくりでは大掛かりな設備改造でなくとも、アイデア次第で大きな成果が生み出せます。こうした改善の実行に上長の確認は取りますが、基本的にやりたいことはチャレンジさせてもらえる環境。改善の際には私の独りよがりではなく、現場の意見に耳を傾け、働きやすい環境になるよう心がけています。